
僕が失敗を繰り返したビジネスアイデアと成功したビジネスアイデアについて記事を書きました。
脱サラ起業したい人から、よくこんな相談を受けます。

毎日ビジネスアイデアを探していて、まだ誰もやってない新しいビジネスモデルで脱サラ起業したいのでお願いします!
この質問者さんのように、
脱サラ起業するためにビジネスアイデアを探している人
今までにない斬新なビジネスモデルで脱サラ起業したい人
がビジネスを立ち上げて成功するためには必ず持っていないといけない考え方があるのです。

実際に、かつて何をやっても上手くいかず失敗を繰り返した僕が、この記事でお伝えする考え方になれたことでビジネスを立ち上げることができ経営者として成長することができました。
この記事の監修者
株式会社リックスアンドネクスト
代表取締役 吉川桂輔

目次
まずはビジネスアイデアを正しく理解する
あなたはどんなビジネスアイデアを探していますか?
そもそもビジネスアイデアとは何か知っていますか?
起業はビジネスアイデアを正しく理解することから始める必要があります。
ビジネスアイデアとは、事業のもととなる顧客の課題を解決する新しい商品やサービスの考えのこと。
ビジネスモデルとは、事業で持続的に収益を生み出すための仕組みのこと。
ビジネスプランとは、ビジネスモデルを成立させるための計画のこと。
上記の通り、ビジネスアイデアは事業をつくる目的とも言えるとても重要なものです。
ビジネスアイデアを見つけたら、事業化するためビジネスモデルを構築し、事業を実現するためにビジネスプランを立てるという流れになります。
脱サラ起業したい人が探しているビジネスアイデア
起業のためのビジネスアイデアを探しているということは、まだ解決したい顧客の課題はありませんよね?
ビジネスアイデアを探している人の起業への原動力は、顧客の課題解決ではなく「利益を生む事業を立ち上げたい」という想い。
ビジネスアイデアを事業化するためにビジネスモデルを構築するのではなく、
ビジネスモデルを構築して事業にするためにビジネスアイデアを探しています。
そして、ビジネスアイデアを探しているのは、既存の一般的なビジネスをやりたくない、または、資金やスキルなどの理由でやれないと考えているから。
新しいビジネスに可能性を感じているのですね。その気持ち、よくわかります。
だから、お宝級のビジネスアイデアを発見することが脱サラ起業で最も重要。
有名なビジネス成功者のように斬新なビジネスアイデアを見つけて起業して自分も成功したい。
「『斬新なビジネスアイデア』を見つけることが脱サラ起業を成功させるための条件だ」と考える毎日。
結論から言います。
「斬新なビジネスアイデア」は脱サラ起業を成功させる条件ではありません。
むしろ脱サラ起業が失敗するビジネスアイデアの可能性が非常に高いです。
実際に僕は斬新なビジネスアイデアなら成功できると信じて何度も起業にトライしては失敗を繰り返したのです。

脱サラ起業が失敗する人のビジネスアイデア
斬新なビジネスアイデアを頼りに脱サラ起業する人が失敗するパターンとして、主に下記の4つが挙げられます。
- ニーズが存在する前提である
- 誰もやらない理由がある
- 事業が成立する規模が大きすぎる
- 導入期から始めるビジネスである
上記のパターンを、1つ1つ解説していきます。
1. ニーズが存在する前提である
「こんなサービスがあったら使いたい人が大勢いる!」
この斬新なビジネスアイデアなら必ず成功する!とビジネスアイデアを頭の中だけで練り上げニーズが存在する前提で起業したらアウトです。
起業してみてからニーズがなかったというパターンで失敗する人はとてもたくさんいるのです。
その原因は、斬新なビジネスアイデアを見つけることに必死になりすぎて、商品やサービスから考えてしまっているから。
「新しい商品サービス」だけに執着して「誰かの課題を解決する」ことが後付けになっているのです。
2. 誰もやらない理由がある
「こんなサービスがあったら使いたい人が大勢いる!」
まるで世界でたったひとり金塊を発見したかのような気持ちになることでしょう。
でも、自分がそのビジネスアイデアを見つけた時点で他にも同じビジネスアイデアを見つけている人が1万人はいると考えず起業したらアウトです。
他の人も見つけているはずなのに、なぜ、まだ誰もやっていないのか。
すでに数多くの失敗事例があるのかもしれない。
ビジネスモデルが構築できないのかもしれない。
資金が異常に必要なのかもしれない。
すでに似たようなサービスがあったのかもしれない。
その斬新なビジネスアイデアは誰もやらない理由があるのです。
3.事業が成立する規模が大きすぎる
「こんなサービスがあったら使いたい人が大勢いる!」
その斬新なビジネスアイデアには本当に潜在的なニーズがあるとしましょう。
しかし、大勢のお客様に利用してもらうことで初めて成立するビジネスアイデアである場合、それがどれだけ高いハードルなのか考えずに起業したらアウトです。
例えば、マッチングサービスは多くのお客様に利用してもらって初めてサービスの価値が生まれます。
登録者が数人しかいなければ事業が成り立ちません。事業を立ち上げるためにどれだけの資金・人員・戦略が必要になるでしょうか。
斬新なビジネスモデルにこだわり、考えなしに「成立する規模が大きすぎるビジネスアイデア」で脱サラ起業して、事業が成立しないまま資金ショートするのです。
4. 導入期から始めるビジネスである
「こんなサービスがあったら使いたい人が大勢いる!」
斬新なビジネスアイデアですから、ターゲットはその新しい商品サービスを知らない段階です。
これを市場における導入期と言います。
市場にはライフサイクルがあり、下記のように、導入期→成長期→成熟期→衰退期の4つの段階を進んでいきます。
2.成長期:商品サービスが知られていく。ニーズが急増。
3.成熟期:商品サービスが浸透する。ニーズは横ばい。
4.衰退期:商品サービスが古くなる。ニーズは減少。
つまり、斬新なビジネスアイデアでの起業は、導入期の段階の市場をビジネスの場に選ぶということです。
どれだけ潜在ニーズがある素晴らしい商品サービスでも、まずはお客様に知ってもらうためのコストが莫大に掛かるのが導入期という市場なのです。
今は家庭に普通にあるウォシュレット(温水洗浄便座)を例に上げます。
導入期はトイレットペーパーだけの時代。ウォッシュレットなんて誰も知らなかったわけですから、「おしりに水?介護用?」というレベル。莫大な宣伝コストをかけて実用性が認知されていったのです。
他にも、電子レンジやインターネット回線など、まだこの世になかった商品サービスはすべて、ニーズを起こすまでに莫大なコストがかけられてきました。
斬新なビジネスアイデアだからターゲットに宣伝すればすぐ売れるはず!と市場のライフサイクルの段階を考えずに起業したらアウトなのです。

つまり、ビジネスアイデアが1つでも失敗パターンに当てはまっていたら脱サラ起業を失敗する人になるのです。
脱サラ起業を成功させるビジネスアイデア4原則
脱サラ起業を成功させるには、上記4つの失敗パターンとは逆のビジネスアイデアを選択するのです。
ニーズが存在する前提である
誰もやらない理由がある
事業が成立する規模が大きすぎる
導入期から始めるビジネスである
以上が、脱サラ起業を成功させるビジネスアイデアを選択する4原則です。
この4原則にすべて当てはまるビジネスアイデアを選択することが脱サラ起業を成功させる条件なのです。
ビジネスアイデアが4原則に当てはまっているか確認する方法
「このビジネスアイデアで起業したい!」と思うビジネスアイデアを見つけた際に、上記の4原則に当てはまっているか確認する順番は以下になります。
- 市場が成長期である
- 少人数の顧客から利益を出せる
- すでに他社でうまくいっている
- 集客ができる
上記の順番でどのように確認すればよいのか、4原則の解説とともに確認方法をお伝えしていきます。
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1市場が成長期であることを確認する
「このビジネスアイデアで起業したい!」と思うビジネスアイデアを見つけたら、まずはそのビジネスが成長期の市場であるか確認しなければなりません。
それは最近ニーズが急増している新しい業界でのビジネスを選ぶということ。いわば流行りの業界で起業するということです。
成長市場で脱サラ起業するメリットは、
需要が伸びているので高単価で販売できる。
老舗がいないので信用面のハンデがない。
競合が少ないのでウェブサイトやSNSで良いポジションを取れる。
など、まさに追い風が吹いているステージです。
成長期の市場であることを確認する方法は「市場規模の推移を数字で見る」です。
そのためにそのビジネスアイデアがどの業界に属するビジネスなのかを明確にしてください。
そして、Googleで「〇〇業界 市場規模」と検索するのです。
広告業界、インターネット業界、リサイクル業界、人材派遣業界など、業界ごとの市場規模の推移が様々なサイトで発表されていますので、感覚的ではなくしっかり数字で見ましょう。
右肩上がりの数字が確認できればその業界は成長期の市場です。
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2少人数の顧客から利益を出せる
ステップ2として、そのビジネスアイデアが少人数の顧客から利益を出せるビジネスであるか確認します。
売上ではありません。「利益」を出せるか確認するのです。
一度に大量の仕入れが必要だったり、大勢の集客が必要だったり、高い維持費が必要な場合は少人数の顧客から利益を出せません。
少人数の顧客から確実にキャッシュフローを回すのです。
少人数の顧客から利益を出せることを確認する方法は「すべてを数字に出してみる」です。
仕入れ、広告費、維持費などの経費、脱サラ後の人件費など、すべての金額を数字に出してください。
数字で把握せず、「売れたら利益出るし、やってみなけりゃわからない」と感覚で進めようとする人が本当に多いです。
ビジネスはしっかりと数字で考えなければ絶対に失敗します。何人の顧客でどれだけ利益が出るのかちゃんと把握するのです。
副業から起業することができるビジネスであれば、まずは人件費のマイナスがなく利益を積んでいけます。
生み出す利益が人件費分を越えたならいつでも脱サラできます。
少人数の顧客から利益を出せるビジネスアイデアはスモールスタートから手堅く脱サラ起業させてくれるのです。
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3すでに他社でうまくいっている
ステップ3として、そのビジネスアイデアがすでに他社でうまくいっているビジネスであるか確認します。
事業を成長させている同業他社が存在するか確認するのです。
同業がうまくいっているのならば、そのビジネスアイデアはビジネスモデルとして成立するということ。顧客が求めているビジネスである証拠です。
すでに他社でうまくいっていることを確認する方法は「自分が顧客になってみる」です。
実際に自分がお客様になってみることで、
顧客の心理
集客の方法
商品・サービスの内容
ビジネスモデル
など事業の全体像を知ることができます。
ビジネスアイデアを見つけた際に、すでに同業他社の存在を知っていても知らなくても、まずは自分のビジネスアイデアの顧客になりきってみましょう。
自分はどんな気持ちでいて、同業他社の商品・サービスをどのように知るのでしょうか。
同業他社の商品・サービスはどんな魅力があるのでしょうか。
自分が顧客になり徹底的にリサーチするのです。
すでにうまくいっている同業他社は、あなたのビジネスアイデアを先に試してくれている存在。
いろいろな問題を乗り越えて構築してきたビジネスモデルを取り入れない手はありません。
すでに他社でうまくいっているビジネスアイデアなら、自分が顧客になり勝ちパターンを手に入れることができるのです。
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4集客ができる
最後の確認事項としてステップ4は僕がもっとも伝えたいビジネスアイデアの原則です。
それは、そのビジネスアイデアが集客ができるビジネスであるかということ。
「商品やサービスにニーズがあれば売れる」と考えていませんか?
それは起業する人が一番持ってはいけない考え方です。
同業他社でうまくいっている事業と同じビジネスモデルだとしても、同じように集客できないのがビジネスです。
それは、屋号、タイミング、人、場所など様々な背景が異なるからです。
商品やサービスにニーズがあるのではなく、事業者の様々な背景がミックスされてニーズが生まれます。
つまり、集客できることがニーズがあるということなのです。
なので商品やサービスに徹底的にこだわることが先ではなく絶対に集客できるか徹底的に調査することが先。
では、集客ができるビジネスアイデアなのかどうかをどのように確かめられるのでしょうか。
集客ができることを確認する方法は「試しに売ってみる」です。
物販なら数点をネット販売してみる、サービス業ならブログなど簡単なウェブサイトやチラシなどで集客してみる、飲食なら場所を借りて試食販売してみるなど、試しに売ってみることで集客ができることを確認するのです。
顧客目線で集客の方法を考えて実践することが起業準備で最も大切。
サラリーマンは副業として試しに売ってみることが起業準備だと考えてください。
集客できるビジネスアイデアだと確認できたのなら脱サラ起業はもう始まっています。

失敗を繰り返した僕はついに4原則にたどり着きました。
1.リユース業界が成長市場であることを確認
2.多くの在庫を持つ必要がなく1人の顧客から利益が出ることを数字で確認
3.同業他社の顧客となって徹底的にリサーチ
4.在職中に無料で作れるホームページを利用して買取サイトを公開
すぐに買取の申し込みが来てブランド古着を買取することができたのです!
それをオークションで販売して利益を出すというビジネスの第一歩をスタートすることができました。